月別: 2013年4月

コードを示してアルゴリズムを解説する本かとおもいきや、全然違った。
世界でもっとも強力な9のアルゴリズム
プログラムを知らない人でもわかるように、世界を支えるIT技術を優しく説明する。
ある程度技術を知っている人間としてもつまらないわけではなく、説明の仕方が参考になった。
公開鍵暗号による秘密メッセージのやりとりを説明するのに、絵の具の混ぜ方によるトリックを引っ張りだすとは。
元ネタはあるみたいだけど、なるほど、と思った。
それで公開鍵暗号がわかりやすくなったかというと、疑問ではある。
少なくとも雰囲気を伝えて納得させる説明だった。

世界でもっとも強力な9のアルゴリズム
ジョン・マコーミック (著), 長尾高弘 (翻訳)
内容紹介
コンピュータを使い物にするアルゴリズムにはどういうものがあるか、今日的な視点から選んだ実際に役立っている9のアルゴリズムのアイデアを、章ごとに掲げてわかりやすく説明した読み物です。
図を多用し、その仕組みをたとえを使いながら見せることに重点を置いています。
著者が選んだ基準は、(1)インターネットでメールやブラウザを利用する一般ユーザーの日常のコンピュータで使われていること、(2)特定の状況や高度のソフトウェアだけに使えるものは除くこと、(3)基本的にコンピュータ・サイエンスの理論に基づくこと、です。
扱っている9のアルゴリズムのテーマは、検索エンジンのインデクシング、ページランク、公開鍵暗号、誤り訂正符号、パターン認識、データ圧縮、データベース、デジタル署名、計算不能性。

昨日、楠木建さんの講演を聞いた。
読んで良かったと思った本、ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件の著者。
とても面白かった。
戦略は話して面白くないといけない、話す本人も面白がっていないといけない、と言われていたけど、その話自体が面白いので頷いてしまう。
今回印象に残ったのは、戦略の敵、というお話し。
そのなかで、SWOT分析などやってはいけないという。
もちろんSWOTはもともと使い方があるんだろうけど。
戦略会議というとSWOTの表を作ればいいということで資料作成に時間を使っているようではいけない。
身の回りでも作っている人や作れと指示している人がいて、これは役に立つんだろうかと思ったことが何回もあった。
話し方が面白い（まっっっっっっっったく役に立たないっ）上に我が意を得たりの内容で、思わず声を上げて笑いながら頷いた。
最後に経営はスキルではなくセンスだ、という話があり、そのテーマで新刊が出たらしい。

経営センスの論理 (新潮新書)

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楠木 建
新潮社
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内容紹介
会社をよくしたければ、スキルよりもセンスを磨け! 「よい会社」には根幹の戦略に骨太な論理=ストーリーがあり、そこにこそ「経営センス」が現れる――。気鋭の経営学者が縦横に語り尽くした「経営の骨法」。